符号に関する概要は、「伝送符号とは」をご覧ください。
❑ A4. CMI code, Miller code CMIとミラー符号
A4-1. CMI code CMI符号
- CMI (Coded Mark Inversion) code CMI符号
-
・データ”0″は、データ区間の中間点でレベルを遷移する
L→H
・データ”1″は、データ区間でレベルを固定する。
L または H
ただし、一つ前のデータ”1″のレベルと反転する。
もしHなら次はL。
・受信側は同期する。(伝送クロックを抽出できる)
CMI符号は、データ”1″はLとHを交互に出力します。目的は受信側の同期であるのは明白です。その代わり、データ”0″のパルスパターンは固定です。
変換規則について、最初のデータ”1″のレベルを”H”にするのかまたは”L”にするのかは、いくつかの文献や各種の資料を参照しましたが、特に決まりはないようです。最初に”H”にしたら、上記の規則よりその次のデータ”1″は”L”にします。
CMI符号は、データ”0″の変化を(H→L)に入れ替えたものがあります。
CMI(2)の図を参照。
CMI (1) | CMI (2) |
A4-2. Miller code ミラー符号(Delay Modulation)
- Miller code ミラー符号(Delay Modulation)
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・データ”1″は、データ区間の中間点でレベルを遷移する。
L→H または H→L
・データ”0″は、データ区間でレベルを固定する。
L または H
データ”1″の後の”0″はレベルを固定する。
データ”1″の後半=Hのとき、データ”0″=H
データ”1″の後半=Lのとき、データ”0″=L
・データ”0″が続くときは、データ区間の最後に反転する。
・受信側は同期する。(伝送クロックを抽出できる) - PSD
- Power Spectral Density 電力スペクトル密度
- 符号の伝送方式
- 符号は「ベースバンド伝送」により伝送しますが、「変調」を伴わない方式です。説明は「伝送符号とは」をご覧ください。
Miller | |
ミラー符号のPSDはバイフェーズ符号(マンチェスター)と似ていますが、より狭い帯域幅しか消費しません。
ミラー符号には、別の名前があり「Delay Modulation」です。これはちょっと紛らわしい別名です。符号の伝送は「変調」せずに行うからです。別名の「modulation」は「変調」ではなく「調整」程度の意味に理解できます。「変調」の意味に捉えると混乱します。(他にも「modulation」の名称が付く伝送符号はあります。)