SerDes Serializer Deserializer

ビット直列の信号からビット並列の信号へ、またこの逆へ変換する回路。

「高速信号」の伝送ではインピーダンスマッチング(impedance matching)は不可欠であり、伝送路は同軸ケーブルまたはこれに準じた伝送路でないとまともに信号を伝えることはできない。しかし、信号線の本数が増えると、特殊な伝送線を必要とし現実的ではない。(1本のケーブルに複数の同軸ケーブルを収容する線は、ないことはないが一般的ではない。)そこで、伝送線の本数を減らす目的で、装置の内部で扱うビット並列の信号をビット直列の信号に変換してから伝送する。受信側では、この逆に変換して装置の内部で扱う。

ビット直列の信号を伝送する利点は、伝送線のコストを抑えることができる。これ以外の利点は、伝送信号に伝送クロックを重畳すると、伝送信号とは別の伝送クロックを必要としない。伝送信号を符号化すると伝送クロックを信号に重畳することができる。(ただし符号化の方式による。)

しかし、符号化する理由に関してさらに重要な点は、一定以上の長さの伝送路においては、実際には符号化してからでないとまともに信号を伝えることはできず、伝送誤りが多発する。

備考
ここで、「高速信号」はクロック波形等の立ち上がり時間が早いという意味で、装置の処理速度のことではないが、現実には相互に関係する。(立ち上がり時間の早い処理装置では、それに見合う高いクロック周波数を扱うのは普通で、必然的に処理速度も早い。)
伝送符号の解説記事
伝送データの符号化
http://wimax-page.123-info.net/archives/268
伝送符号とは
http://wimax-page.123-info.net/archives/2212
伝送符号のスクランブルとは
http://wimax-page.123-info.net/archives/2570