伝送符号 [B1] Polar RZ ポーラーRZ

符号に関する概要は、「伝送符号とは」をご覧ください。

❑ B1. Polar code ポーラー符号

3値の両極性の電圧(マイナス、0ボルト、プラス)で符号を表現します。

参考記事
A2. Polar code ポーラー符号」も同じ名称ですが、B1の符号は2値の電圧(0ボルト、プラス)で、別のグループにしました。

B1-1. Polar RZ ポーラーRZ

データの始まりと中間のタイミングでレベルを遷移します。この変化により受信側は完全に同期することができます。しかし単純な方式では、NRZの2倍もの帯域幅を消費する欠点があり、良くありません。伝送システムでは使いにくい点です。

RZ (Return to Zero) code RZ符号
・受信側は完全に同期する。(伝送クロックを抽出できる。)
・パルスレートはNRZの2倍の帯域幅を消費する。
Polar RZ ポーラーRZ
Polar RZ code
Polar RZ code

PSDのグラフで、振幅0Vに落ちる点をNRZ-Lと比較すると帯域幅は2倍です。完全に同期するのは改良点ですが、「伝送符号 [A3] バイフェーズ」と比べると、同じ伝送容量(速度)で広い帯域幅を消費します。この意味で効率は悪く、パルスパターンは少し複雑で、それだけ回路は複雑化します。このような理由から現在では使われておらず、バイフェーズ符号に取って変わられたという事情があります。

PSD
Power Specrtal Density 電力スペクトル密度