無線通信によるWAN接続
WAN Wide Area Network
一般にインターネットのこと
WiMAXルーターは、無線通信によりインターネットプロバイダ(接続業者)
に接続する機能を提供します。
WiFiルーターも公衆無線LANスポットにつなぐと、インターネットに接続
できます。
この点では、WiMAXルーターとWiFiルーターは同じです。
WAN接続の到達距離
WiMAXルーターとWiFiルーターは、冒頭で説明したように、無線により
WAN接続(インターネットにつなぐ)します。
WiMAX(固定型)とWiFiの大きな違いは到達距離です。
固定型のWiMAXは最長10Km程度に対し、WiFi(≒無線LAN)は1Km程度
です。(WiMAXの規格では、出力により最長50kmまで)
もう一つ、WiMAXは移動型の規格WiMAXモバイルがありますが、こちらは
1.5Km程度です。
LAN接続
LAN Local Area Network
家庭や事務所などのネットワーク
WiMAXルーターとWiFiルーターは、どちらもLANにつなぐ機器を接続
できます。たとえば、PCなどの端末です。
LAN接続の方法は、具体的には2種類あります。
1番目は、無線による接続です。
モバイルルーターは、自由に持ち運びできますが、無線により端末と
接続します。
2番面は、有線による接続です。
固定型(据え置き型)ルーターでは、有線により接続します。
ミニ解説 「WiFi」について
WiFiは、ほぼ無線LANのことですが、IEEE 802.11無線LAN規格に沿った
ものです。
米国の業界団体であるWi-Fiアライアンスが機器間の相互接続性を認定
すると、Wi-Fiロゴを使うことができます。つまり、Wi-Fiロゴが付く
機器はどの製品でもつながることを意味します。
過去に、同一メーカーの製品でもつながらなかったことがあり、Wi-Fi
アライアンスが作られました。
「WiFi」について、詳細は次の記事を参考にどうぞ。
WiFiとは
http://wimax-page.123-info.net/archives/60
従来型との違い
今までの有線による接続方法との違いは、下記の記事の3つ図を参照ください。
WiFiとは
http://wimax-page.123-info.net/archives/60
図 従来型の無線LAN
図 WiFiモバイル
図 WiMAX(WiMAXモバイル)
有線によるWAN接続では、ADSLモデムや光回線終端装置 ONU(またはメディア
コンバータ)を使用します。(ここではまとめて「有線WANルーター」と呼びます。)
ONU Optical Network Unit
光回線終端装置
<ミニ解説>
ONUまたはメディアコンバータは、光信号と電気信号を変換し、信号を中継
する装置です。
ONUは、1本の光回線を複数のユーザーで共用するときに使いますが、他の
ユーザーのパケットとの衝突を防ぐ調整機能を備えます。
1本の光回線を一人のユーザー(一つの家庭)が占有する使い方もあり、
こちらはメディアコンバータを使います。他のユーザー(家庭)との
パケットは衝突しないので、ONUよりも機能を単純化できます。
家庭のLAN内では複数のユーザーが使用し、パケットは衝突することが
ありますが、LAN内のネットワーク機器の基本機能により衝突が起きても
問題が起きないようにできています。詳細についてはここでは触れません
が、有線WANルーターとWAN間で通信する段階では、LAN内の他のユー
ザーのパケットとの衝突は発生しません。
この機能は有線/無線に関係なく、ネットワーク機器は基本的に備えます。
電話線の行き着く先は、最寄りの電話局です。ここに、局側のモデム(DSLAM)、
またはONUに対向するOLTを設置してあり、通信します。
DSLAM Digital Subscriber Line Access Multiplexer
簡単にいうと集合型ADSLモデム
OLT Optical Line Treminal
<ミニ解説>
電話線は、上記のように最寄りの電話局にたどり着くとそこで終わりです。
AさんとBさんの二人が電話で通信(会話)する場合ですが、電話局どおし
はデジタル回線でつないであります。具体的にはATM(Asynchronous
Transfer Mode)回線という通信技術を使い、1本の光ケーブルあたり
2000回線を多重化し、収容します。国際電話では、海底ケーブルや通信
衛星による回線を使います。
WiMAX基地局
WiMAX基地局の場所は、公開していないようですが、無線なので、電話局に置く
必要はありませんね?
いずれにしても、町のどこかにWiMAX基地局は設置してあり、
つながる割合いは、日本全国の人口比率で90%を超えているようです。
また、WiFiの使用可能な地域も拡大中です。